毛包虫症(アカルス・毛包虫・ニキビダニ)の
 臨床症例詳述

皮膚科専門 動物病院

    毛包虫症(別名:アカルス・毛包虫・ニキビダニ)による皮膚病は簡単には治りません。

   診断治療に大変苦労する皮膚病ですが更に困難な事には、各個体の病態が千差万別で、治療処方の薬品投与量の匙加減が繊細で
  体重1kg
に対して mg又は μgとの計算して個別に調剤しなければ良い結果が得られない治療方法も極めて大切ですが、
   寄生部位の病状把握は診断の資料として重要です。

アカルス・毛包虫・ニキビダニ の寄生している部位の詳細な写真を記憶・比較して判定・診断資料


アカルス 毛包虫の顕微鏡写真 (400倍)

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  誤診断・誤治療の毛包虫症 2017/02/15日  通巻144号
      
        プロフィ−ル   シーズー 雌 7歳 8kg  

    1,年前に皮膚に変化が脱毛と皮膚面が赤くなり掻痒舐性が始まった、四肢端の裏肉球間・肘・胸・お腹・内股に 

  変化が出現で動物病院行き。アレルギーとの診断でステロイドの錠剤を痒み止めとして
11回内服を13か月間継続

    したが益々皮膚症状がひどくなるのでホームページを見て転医来診した


                    初診時写真6

A 右体側 体表薄いピンク 四肢に炎症の脱毛掻痒性・舐性が顕著

B 左体側 四肢特に後肢が掻痒性・舐性・脱毛が酷い・体臭が強い

C 腋窩・前胸の全面炎症性・脱毛性・掻痒性が顕著・油性体臭が強い

D 下腹部・内股の脱毛炎症性・腹部に慢性化色素沈着あり

E 前足の脱毛炎症性・舐性が顕著に出ている

F  両後足の脱毛炎症性・舐性が酷く脂漏性皮膚炎


  検査 患部3カ所の皮膚掻爬検査で多数の毛包虫を検出
 診断 長期ステロイド内服・慢性毛包虫症

 診断  消炎・抗アレルギ−剤のステロイド・を長期間内服による全身性毛包虫症

 治療 殺毛包虫の薬浴 同内服 同注射

   指導 定期的に殺毛包虫の薬浴の継続 殺毛包虫剤の内服・注射の継続

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  誤診断・誤治療の毛包虫症 2016/11/15日  通巻129号  

   ポメラニアン 去勢雄 9歳 3.2kg 栄養 中

     長期・誤診断・誤治療で悪化した症例

   3年前に足を頻りに舐め・痒がり進んだので近くの動物病院で診察・血液検査を受け肝臓・心臓が悪いとの診断で

  心臓薬・抗生剤・肝臓薬・ステロイド・シヤンプーの指 示と内服を長期間使用して来たが皮膚病は良くならず・

  益々ひどくなつて来たので当院のホームページを見て来診した。

      当 院 の 初 診 時 の 写 真 8 枚

A 右体側全身に慢性の脱毛性炎症・患部に薄い色素沈着が有り・雲脂の発生があり掻痒性がある

B 左体側全身に慢性の脱毛性炎症で薄く色素沈着があり慢性の皮膚変化が認められる・皮膚、被毛は乾燥性で毛包虫症の特徴的変化 C 頸から背中・腰の背面は毛包虫の寄生が起きている皮膚変化が伺える症状・全体的に被毛が乾燥している

D 顔面には毛包虫の症の変化が認められず・脇の下・前胸に軽度の炎症性がある

E 前足の肘全面の脱毛域はアレルギー体質を疑うが、此の部分も毛包虫の感染し易い場所である

F 下腹部から膝関節全面もハウスダストアトピーの好んで発症する場所であるが、同時にアカルスも多く感染し易い場所でもある

G 四肢の肉球間はアレルギー体質・ハウスダストアトピーの好んで発症し易いし又毛包虫も寄生が多いので時には毛包虫を見逃す事もある

H 下顎の色素沈着はハウスダストアトピーとアカルス感染時も変化が起きるので誤診断が起きやすい場所なので観察・診断を慎重にするのが大切

   検査 血液検査で肝機能悪化・ ホルモン検査で副腎・甲状腺低下が有り・皮膚検査で毛包虫の寄生があった

  診断 アカルス(毛包虫症) 去勢によるホルモン異常 ステロイド過剰投与に起因する副作用・薬品による

     肝臓機能不全等。
長い期間の誤診断・誤治療が在ったので症状が悪化した。

  治療 ステロイドの弊害緩和・アカルス(毛包虫症)の薬浴・内服。以下ホルモン補充する

     アレルギー体質があるので抗アレルギ−剤の13回の内服。

   指導 栄養補充の目的でドライフード1/3味付け人食事2/313回与える、朝は牛乳・夜は味噌汁を与える。

     散歩は舗装道路・散歩後の足洗い禁止で拭くだけにする。
ノバルサンのシヤンプーは禁

  

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    幼年性急性毛包虫症 (母親からの垂直感染例) 16.11.01日号

      フレンチブルドッグ 雌 生後3カ月 3.4kg

 
1カ月前に額に発赤疹が出現し同時に眼瞼周囲に湿潤性の赤みが現れて、体全体に脱毛が始まった。

  1週間後には頭部全体が膿痂疹となり化膿臭気が 酷くなったので2日後に動物病院に受診して

 皮膚検査で毛包虫を確認・セラメクチンと抗生剤を使用を
1週間後同様治療をしたが、四肢大腿内外体側

 皮膚の脱毛が酷くなったので知人の紹介でメール診断を依頼して来た。

          メール 依 頼 写 真 6 枚

 

A 額から眼瞼周囲の炎症性脱毛顕著・掻痒と脂漏性が強く鱗屑ず多数発生している 、急性毛包虫症の特徴

B 頬から側面の炎症性脱毛顕著・掻痒と脂漏性が強く、痒いので回りにこすりつける動作を頻繁にする

C 眼瞼周辺の炎症性脱毛顕著・掻痒と脂漏性が強く赤みが顕著

D 下顎から頸に掛けての炎症性脱毛が広域に発生している

E 前肢内側の脱毛・炎症が強く舐性も絶えずしている

F 後足肉球周辺の炎症が強く舐性も強く・頻りに舐性を示す

        治療開始2週間後       

Y 治療効果が発症現して炎症が減退して来た・殺毛包虫剤の内服と薬浴効果が発現している。

    診断 幼年性急性毛包虫症 (母親からの垂直感染例)

  治療 殺毛包虫剤の内服と薬浴・ 皮膚の消炎剤の13回の内服 ビタミンAEF内服

  指導 ステロイド剤の内服禁止、  

   シヤンプーは禁止(皮膚バリアの破壊・アレルギー物質・細菌・寄生虫の侵入助長)

     食餌は成長期なので
14回、味付き人食1/2 ドライフード1/2の配合して管理。

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  動物皮膚病図鑑  皮膚科動物病院  2012/01/14日 通巻1号

  キーワード
 皮膚病 毛包虫 寄生虫 膿皮症 抗生剤 シャンプー 栄養低


1.患犬の病歴    
     ゴールデンリトリーバー  雌  13歳  29Kg  栄養低下
     1ヵ月前に顎下に痂皮を発見、近医で診察 血液検査、細胞診、細菌検査して抗生剤の内服と軟膏塗布の治療
      4週間・5回通院・経過と共に患部が拡大、頭部、四肢、指間、頸部に拡大悪化するので。  転医来診する

2. 診察時の画像

初診時の色素沈着・痂皮・掻痒・皮膚病臭強烈

初診時顔面・頬の痂皮を除去してから薬浴する

頭頂部・額部分の膿性痂皮これも除去する  
頸周囲の病巣痂皮を除去してから薬浴する 前肢指間から前肢全面の色素沈着・痂皮形成 後肢膝関節から踵までの側面痂皮・皮膚病臭
治療開始1月後効果発現炎症消失 治療開始2月後効果発現して発毛順調 治療開始2月後治療効果良好発毛順調

3.検査 
視診検査   皮膚病臭気 ・ 色素沈着 ・ 痂皮 ・ 色素沈着 ・ 栄養低下・被毛乾燥し光沢無し
          皮膚の寄生虫検査   毛包虫が多数検出
一般血液検査  ALB(蛋白質)2.4
  ALKP(肝機能) 1074 ↑↑  ALT(肝機能) 184  GLU(血糖) 101
            CHOL (コレステロール) 156
    BUN(腎機能) 4.0    TRIG(中性脂肪) 135↑
4.診断 急性毛包虫症・二次性膿皮症・栄養低下・低タンパク症・ 肝機能低下
5.治療方針  栄養改善 ・殺ダニ剤の注射・内服・薬浴・抗生剤の内服・KP軟膏・DXKP軟膏の塗布
6.注意事項 自宅での1日2回の殺ダニ剤の薬浴と内服厳守・再発が有るので1年間は要注意。

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 動物 皮膚病図鑑  皮膚科 動物病院 2012/02/15日 通巻4号
 キーワード 皮膚病 毛包虫 医源性皮膚病 (不妊術後のホルモン不全とステロイド剤の連用)


1.患犬の病歴    ボストンテリア雌 7ヵ月 2.8Kg 栄養良  性質穏和・全身的な広域薄毛
                
2ヵ月発病・1ヵ月後掻痒増加のためステロイド剤投与するが好転せず・掻痒・炎症増加
            
   全身的に症状悪化したので・転医来診した時点のが下の画像(wada)
2.診察時の画像

初診時の全身広域性の脱毛域掻痒性

下顎より下唇にかけて稀毛・炎症性紅色性

 肘関節の脱毛・炎症・掻痒・顕著
脱毛性炎症・皮膚は浮腫状になり掻痒性が強い
 左図肘関節部の皮膚検査で毛包虫を多数検出した 後肢大腿から飛節にかけて稀毛性脱毛顕著

     下の写真は治療開始後3ヵ月後の写真を撮りました全体的に改善されて毛が元の様にそろってきました


3.検査 
診検査   栄養良 ・ 被毛乾燥し光沢無し ・全身性の稀毛性脱毛・ 肘部の炎症脱毛掻痒性が強い

皮膚の寄生虫検査   
毛包虫陽性 ・ 疥癬陰性

一般血液検査  ALB(蛋白質)3.0  ALKP(肝機能) 207 ALT(肝機能) 10 GLU(血糖) 108
            CHOL (コレステロール) 156 BUN(腎機能) 11 TRIG(中性脂肪)24
4.診断 毛包虫症 ・ 医源性皮膚症候群 ・ 内分泌不全(甲状腺不全(T3))

5.治療方針    殺ダニ剤の注射 ・ 同内服 ・ 同薬浴 ・ 皮膚改善剤の内服(コンピュター自動処方) ・

            甲状腺剤の補給

6.注意事項 ステロイド剤の投与中止 ・繁華街の散歩・視覚刺激環境飼育を指導。

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 動物皮膚病図鑑 1-20  皮膚科 動物病院   2012/07/15日号   通巻19号

  キーワード 皮膚病 毛包虫 アレルギー 膿皮症 
1.患犬の病歴
      プロフィール
      
ダックスフント 1歳 雌 4.6kg 栄養良 

 9ヵ月前に皮膚病が発生して近隣の動物病院で寄生虫・真菌の治療(ノバルサン・トミロン・ポララミン・

 
ビクタス軟膏を塗布)を受けていたが・全身的に範囲が広まり良く成らず、悪化が進むので転医・来診した。   

   2.初診時の画像  (下の画像上欄は当皮膚科へ来診時の皮膚変化) 

 両胸則周囲脱毛.色素沈着 両腋窩の炎症肥厚性皮膚変化    尾背面の炎症肥厚性病変
治療開始80日後良く治癒している
治療80日後下腹面・色素苔癬化消失        治療80日後・尾背面正常化

    3.検査 
     
細菌検査

      感受性試験 Mi ++  Nor+  CP+  Of−  Gn− Xp− Ty− Li− Dx− Cc− Gm

       皮膚寄生虫検査 毛包虫(+++) 疥癬 () ツメダニ ()

    4.診断
    全身性毛包虫症

    5.治療方針  殺ダニ剤の注射・内服 ・薬浴

     抗アレルギー剤のコンピュター自動処方  抗生剤を1週間内服  ビタミン剤 A E F の内服

     飼育指導   家庭で毎日薬浴をする  シャンプー禁止栄養改善 固形フード半分、人の食事半分 牛乳 

             魚を多く与える
、散歩運動から帰ってから足を洗わない、拭くだけ

  動物皮膚病図鑑   皮膚科 動物病院   2012/10/05日号   通巻27号

 キーワード 皮膚病 毛包虫 ステロイド剤 膿皮症 脱毛 掻痒 痂皮

  1.患犬の病歴
      プロフィール      

              英セッター 雄  8歳  22kg   栄養 中下     

     昨年秋保護犬を譲り受け飼育し始めた、近隣の動物病院の健康診断でフイラリアの寄生が確認され

     親虫の殺虫の治療をしてあるとのこと、
今年の春から夏に掛けて皮膚の変化が酷くなり治療を開始した、

     抗生剤と
ステロイドの治療を継続していたが咳を時々する、皮膚の状態が良く成らず益々悪化して

     変化が拡大し見るに哀れとなり知人の紹介で当皮膚科に来診した。

    2.初診時の画像  (下の画像は当皮膚科へ来診時の皮膚変化)
                                 

 顔正面の炎症・脱毛像   口唇の広域な感染域
 頸下面の感染肥厚慢性域
 脇の下から胸への脱毛・感染皮膚
  下腹部内股えの広域感染域  前足全体の脱毛炎症皮膚

    3.検査 
         
皮膚掻破検査で多数の毛包虫感染を確認した、 疥癬陰性。

            視診で栄養低下 腹部下垂し、肝臓の肥大と軽度の腹水貯留を関知した

        咳が有るとのことで 心電図検査で両室肥大、軽度の僧帽弁閉鎖不全

    
4.診断   

        全身性毛包虫症 (ステロイドの長期内服で毛包虫症の悪化)

            犬糸状虫と加齢による両室肥大並びに軽度の僧帽弁閉鎖不全による発咳発作

     5.治療方針  

                 毛包虫殺ダニ剤の注射・内服(1日2回)  殺ダニ剤の薬浴を毎日自宅でする

      皮膚の消炎剤はコンピュター自動処方  前医の検査結果から強肝剤を処方

          ビタミン剤 A  EF 及び 貧血に鉄剤の1日2回の内服

      腹水、心電図検査の結果 利尿剤 ジキタリス剤の内服

               治療は長期間かかる事を理解・納得・同意を得る

      飼育指導   シャンプー禁止、散歩運動から帰ってから足を洗わずに拭くだけとする 
  

動物皮膚病図鑑       2013/08/01日号     通巻49号

 キーワード  皮膚病 毛包虫  脱毛 炎症 色素沈着
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1.プロフィール  
        ミニダックス 去勢雄 11歳  10.0kg   栄養 良

A.   5年前に四肢に皮膚病が発生し近くの動物病院で黒色表皮膚(アカントージス)との診断
 
(註1.皮膚掻破検査はしてなく視診のみ安易の診断)

  抗生剤とシャンプー1週間に2回するように指示・治療を継続受けていた。

B.   その間血液検査・皮膚掻破検査・寄生虫等の色々の検査を受けたが皮膚の状態は益々悪化 
  (註2・検査で毛包虫を見逃していた)

C.   半年後には体の下は真っ黒に色素沈着と皮膚は肥厚して又体臭がどんどん悪くなってきた。
  (註3.毛包虫の慢性化で体調悪化の証拠)

D.   遠方であるが当皮膚科に来診した

                       
  
2.病態画像      (初診時の写真)


  全身側面四肢に色素沈着
 

      体下面の苔癬化


  腋窩・胸色素沈着

   胸・腹部黒色・色素沈着

 下腹部・内股・後肢色素沈着

  肉球間黒色苔癬化

  3.検査       

   視診検査は写真に有るように犬体下部前面苔癬化と黒色・色素沈着が著明、

  皮膚変化部の何処を
掻破検査しても毛包虫が陽性に検出・出来た。

  
(註4・皮膚炎の慢性化で色素沈着後に苔癬化に進行するが此の症例では軽微)

  *   * 四肢肉球間の肥厚・平坦化・色素沈着は極度な症状示唆。

    (註5・四肢肉球間の黒色肥厚はアレルギーの慢性化の結果出現した症状)

    血液検査 

         ALB(蛋白質)3.0 ALKP(肝機能)80   ALT(肝機能)10  GLU(血糖)82 

 
         CHOL (
コレステロール)122   BUN(腎機能)8   TRIG(中性脂肪)75

  皮膚掻破検査 外部寄生虫・ 毛包虫 +++

4.診断    
         慢性全身性毛包虫症 苔癬化 色素沈着の合併症

   (註6.前医の皮膚掻破検査で毛包虫の未見出、初期に毛包虫を検出していれば
       此ほど慢性化せず経過していたであろう
)

治療
    
殺毛包虫剤の注射 内服 薬浴の継続

    皮膚の 苔癬化 色素沈着には抗アレルギー剤の1日3回内服

    (註7.慢性化した全身性毛包虫症の治療期間は1年以上が必要)

     注意事項

      シャンプー禁止 肥満体重に散歩を1日2回以上で減量・体脂肪を減少 薬浴の継続厳守

     (
註8.シャンプーすると毛包虫が移動し安なる・乾燥していれば移動感染困難)シャンプー禁止 
         散歩・運動は1日2回・舗装した道路、繁華街、人車の頻繁な道を選んで散歩する繁華街を
         
30-40分する、散歩後は足を水洗せずに拭くだけとする、
   

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  動物皮膚病図鑑    2014/07/15日号        通巻70号

             キーワード  皮膚病 毛包虫 アカルス 色素沈着 脱毛 掻痒 慢性
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               プロフール

  シーズー 7歳 去勢雄 6kg

   7年前に皮膚病を発見して近くの動物病院を受診マラセチア(皮膚の常在細菌)との診断でマラセブの

  シヤンプーを
4-5日間隔と・ケトコナゾールの錠剤を4年間・抗生剤ラリキシンを同時に内服・効果なく

  悪化するので
転医2軒目の動物病院では診断が無かったの
転医3回目(平成13年)毛包虫(アカルス)の

  診断で
8回注射を受けたが改善の様子がなく更に悪くなり、知人に皮膚科専門の動物病院を紹介され来診した。

  1 初回の動物病院でマラセチアの診断があった・マラセチアはどの犬にも寄生している細菌で皮膚変化は

    少ないのが普通で病原性は少なく毛包虫を見逃していた。

  2 2軒目の動物病院は毛包虫を見逃して診断が出来なかった。

  3 3軒目の動物病院で毛包虫を発見・診断して13回の注射をしたが治らず全身性に広がり悪臭が酷くなり

     毛包虫は注射だけでは治らないので・皮膚科 動物病院を知人に紹介された。

  4 いずれの動物病院も毛包虫の診断・治療に適正を欠いていた。

     以下の写真は全身剪毛(薬浴の効果増強のため

 

   A 全身剪毛で黒く色素沈着している皮膚が慢性に毛包虫が寄生している部位・ここまで色素沈着しているのは2-3年間毛包虫が寄生し慢性化ている証拠。

  B A図と同様に首の下背中・腹部に広く感染し四肢にも色素沈着があり毛包虫が全身性に感染している、多分痒み止のステロイドのせいでしょう。

  C 背中に2箇所アカルスの感染皮膚が色素沈着している、此の部分の掻破材料から栄養の良い太った毛包虫が多数検出できた。

  D耳の後ろから、首の周囲に掛けての色素沈着がある毛包虫の感染している皮膚が明瞭に鑑別できる。

                     
      
 E 眼瞼周囲・口唇・首の下・肘から前肢・前胸にかけて広範なアカルスに感染しているのが皮膚の慢性炎症と色素沈着で証明できる。  F 前胸から下腹部に掛けて黒く色素沈着しているのは毛包虫の慢性化した感染部位が理解できる、早期診断できればこれほど悪化しない。

   G 尾の裏・外陰部・飛節・踵の色素沈着は何れもアカルスの感染を証明するもので全身性に感染が広がっている未診断・治療が慢性化の原因。

  H 背中の幹部から検出した栄養の良い太った毛包虫でこれまでの治療効果がなかった証の虫体写真(強拡大)。

   

    註 皮膚病は診断が大切で正確な診断なくして治療は進まない(診断なくして・治療無し

    註 検査は正確な検体選定し診断・原因追求が優先(毛を抜いての毛包虫検査は正確を欠く

    註 痒がるからと直ぐにステロイドを長く使わない(ステロイドは毛包虫を増殖する

    註 治療は複数(注射・内服・薬浴・栄養管理)の方法が効果的(毛包虫は注射だけでは治らない

    註 セカンドオピニオン制度を用いて診断を再確認する(診断は10人10色の差あり・念のため再診断

    註 皮膚病は皮膚科専門の動物病院を探して受診する(一人で全科目を診るには限界がある・科目別診療の時代)

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