面 皰(アクネ)

      動物 皮膚病図鑑   2013/05/01日号   通巻43号

キーワード
  犬 皮膚病 アレルギー ハウスダストアトピー 面皰(アクネ) 甲状腺機能低下 ビタミン欠乏

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.プロフィール  
       チャイニーズ クレスラット ヘアレス  雄 10ヵ月 4.5kg  栄養 中  

   5
ヵ月前に購入する、ドライフードのみで飼育、3ヵ月前に背中にブツブツと吹き出物が発生する、

  近くの動物病院で診察を受け細菌感染
(膿皮症)の診断で抗生剤の錠剤とシャンプーの

  指示を受けて治療を継続していたが、良くならず吹き出物が増加して来たし、

  又痒みも酷くなり四肢の肉球間を頻りに異常に舐めるので転医・当院を受診。

      
  
2.病態画像      (初診時写真上段    下段21日後の再診時)
                                 

   

 初診時 背中の発疹で来診  初診 発疹一部は糜爛出血
 初診時 首から腰まで発疹
再診21日後 発疹軽減する
21日後 発疹90%軽減する 21日後 頸の一部に発疹残存

    3.検査

    視診検査 

   四肢肉球間の炎症・舐性はハウスダストアトピーに起因する徴候と考えられる、

   背中全体にブツブツと吹き出物は膿皮症ではなく毛根に油脂状の貯留と考えられる。

   皮膚全体の柔軟さは無くやや硬みをおびている、鱗屑
(ふけ)痂皮・瘡蓋(カサブタ)は

   見られない、よって膿皮症
(細菌感染)は除外し特発性アクネを想定する。

  血液検査 

      ALB(アルブミン)3.0 AKP(肝機能)167 ALT(肝機能)31 GLU(血糖)113
 
     CHOL(コレステロール)184 BUN(腎機能)18 TRIG(中性脂肪)34

   ホルモン検査 

    Corti (副腎皮質ホルモン)1.93 T3 (甲状腺ホルモン)0.68 

     T4 (甲状腺ホルモン)1.62  FT3(甲状腺ホルモン) 3.59 FT4(甲状腺ホルモン)0.38

  皮膚掻破検査 外部寄生虫何れも陰性

4.診断   

            アレルギー ハウスダストアトピー(四肢肉球間炎症)、ビタミン欠乏

      甲状腺ホルモン不全(T3) 食餌の質のアンバランス等が関与した

      
特発性アクネ症候群
 5.治療方針
   
ハウスダストアトピーに対するコンピュター自動処方 グレイド(3.3)指定

     吹き出物には
KPSの1日1回の塗布、ビタミンA ビタミンE、アレルギーには

     免疫療法の個別急速舌下減感作療法を開始。

   参考 背中の面皰発生は特異的で犬種特有で他にシュナイザー犬種に

      発生が有るのが知られている。
(多分遺伝子が関与している)
      

      類似疾患の写真として シュナイザー臨床例を参考として提示します。

    飼育指導

   ドライフードのみではなく発育盛であるので、人と同じ食餌を与えるように朝は

    牛乳・夜には味噌汁・小魚等をフードに偏らず与えること。

    散歩は人車の多い歩道を歩き刺激の有る場所を選べばホルモンの分泌が改善できる

    散歩後の足洗は禁止し、濡れ布で拭き取りシッカロールを散布して炎症を抑えアレルゲンの

    付着・侵入を防止する。

 
            3週間後の飼主は背中のブツブツ・(面皰)は減少してきた、

      掻痒性も明確に減少して来ていると喜んで証言している。

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