マラセチア(真菌・酵母菌)感染+アレルギー皮膚病

    動物皮膚病図鑑  皮膚科動物病院  2013/01/30日号  通巻37号

   キーワード 皮膚病 ハウスダストアトピー マラセチア 不妊術後皮膚病 甲状腺機能低下 ビタミン欠乏


  
1.プロフィール
   
 シーズー  避妊雌  11歳   4.3Kg  栄養  痩+
   生後2-3ヶ月で自宅に受け入れ、その後暫時皮膚の赤さを感じ又痒みも有るので
   近くの動物病院で診断・治療を開始した。その後現在迄4年間も長くステロイドを
   投与し続けたが症状が良くならず、避妊手術を勧められ実施して治療は1日置きの
   シャンプー・抗生剤の内服及び軟膏の塗布の治療・指示受けて続けるが、皮膚の赤みと
   痒が酷くなる為
知人が皮膚科専門の動物病院の有る事を教えられ当院を受診した。

2.病態画像 (初診時の写真)
                                 
  ハウスダストアトピーの特徴
  眼の周り・頬・顎の下・頸周り・

 脱毛・皮膚の発赤掻痒・肥厚脂漏塊
  表皮小環状・膿皮症の多発(赤斑)
過度のシャンプー刺激・細菌感染の伝播
 脱毛・皮膚の発赤掻痒・肥厚はシャンプー
 の被害と細菌感染の伝播による症状悪化
 慢性化による体臭・皮膚の悪化が顕著
四肢指間の舐性による脱毛・発赤・
掻痒・肥厚・脂塊・体臭悪化が顕著
 
ハウスダストアトピーの標準型
 四肢肉球間のハウスダストアトピーの
主な現象で舐めて炎症の悪化・習慣性

  常同障害(神経障害)の分類範疇に入る。
 慢性ハウスダストアトピーの診断は
 此らの症状だけでも診断が出来ます。
飼主の方は6枚の写真を覚えて下さい
 

    3.検査

    視診検査 眼周囲・口唇上下口角・顎下・腋窩・前胸・下腹部・内股の激しい紅潮・脱毛 

     特に肉球間の腫脹は酷い、背部・前胸・下腹部・内股に不適切なシャンプーによる

        表皮小環状膿皮症
 典型的慢性ハウスダストアトピー性膿皮症が併発していた

     血液検査 ALB(蛋白質) 2.8 ALKP(肝機能)  80   ALT(肝機能)  14  GLU (血糖) 71  

            CHOL (コレステロール) 96
↓ BUN(腎機能)  23    TRIG(中性脂肪)  59
 

        蛋白質及び食餌量の絶対量の不足

 ホルモン検査 Corti(副腎ホルモン)  2.6  甲状腺ホルモン (T3  0.29 
             T4  1.62    FT3 1.65
    FT4 0.45)

         甲状腺ホルモン低下特にT3の低下と転換酵素不全。
  4.診断   

       慢性型ハウスダストアトピー、ビタミン欠乏、細菌感染症(表皮小環状膿皮症) 

   不妊手術による更年期障害及び甲状腺ホルモン低下とホルモンバランスの失調
 5.治療方針 
    
ハウスダストアトピーと痒覚減少用のコンピュター自動処方の内服薬1日3回服用。

         ビタミンA.E. Fの内服、

     
シャンプー禁止 (皮膚バリア破壊と表皮小環状膿皮症の悪化防止)

    ハウスダストアトピー免疫強化の舌下減感作療法を1万倍より毎日開始。 

      表皮小環状膿皮症にはKPS 11回(当院特別処方の外用薬塗布)。    

飼育指導

        栄養改善 ドックフード半分、人の食事半分を1日3回多めに与える(魚・牛乳・味噌汁)。

    繁華街の散歩・運動指示 (視・聴神経よりの神経鼓舞作用・孤独不安の解消)

  ドライシャンプー指示・散歩運動後は足を洗わず拭くだけとする

    動物皮膚病図鑑  皮膚科 動物病院 2013/3/1日号  通巻39号

 キーワード 皮膚病 ハウスダストアトピー マラセチア ホルモンバランス低下 ビタミン欠乏

1.プロフィール   

   フレンチブルドック  避妊雌  2歳  9 Kg  栄養 中

  2年前より体全体に掻痒が激しく近くの動物病院で診察を受けアレルギー検査を行い

  原因物質除去を目的とするフードに替え続け、
 更にステロイドと抗生剤の内服と

  軟膏・塗布の治療を続けるが口唇上下の炎症・掻痒が酷く広がるので
当院を受診した症例。

      
  
2.病態画像 (初診時の写真)
                                 

眼瞼周囲の色素沈着は皮膚病が長期の証拠
発症してから2年経過している古い皮膚症状
  上下口唇の腫脹・紅色はハウスダスト
  アトピーの特有な慢性徴候
 痒覚・脱毛・肥厚・脂漏・体臭も脂漏性   これらはアトピーの特殊性な診断徴候
   口唇・頬全面の桃紅色に変色して
 掻痒
・脂漏性の皮膚面で診断可能
  皮膚の腫脹は浮腫に類似とている
 アレルギーと診断する症状としている
 両側性の肘関節周囲慢性の脱毛・
 桃紅色の皮膚変化だけでも診断可能。
 

    3.検査

      視診検査 

口唇上下の脱毛・桃紅色炎症が目立っている・口角・指間・眼周囲・顎下・腋窩の

激しい紅潮・脱毛、下腹部には軽度の膿皮症
(マラセチア・細菌感染)

      血液検査 異状無し

      ホルモン検査   T3 (甲状腺ホルモン) 0.70 
      甲状腺ホルモン低下特にT3の低下と転換酵素不全。その他異状無し
   4.診断   

     慢性脂漏性ハウスダストアトピー ビタミン欠乏 マラセチア・細菌感染症 

    不妊手術による更年期障害及び甲状腺低下のホルモンバランス失調

    下腹・体側面の紅潮皮膚変化が無いので食餌性アレルギーは予想出来ない。
     5.治療方針 
     
ハウスダストアトピーのコンピュター自動処方内服薬1日3回服用

           (副腎皮質ホルモンは正常なので抗アレルギー剤を重点処方)

           ビタミンA.・ E. Fの内服  免疫改善性の舌下減感作療法を1万倍より開始 

     注意事項 
       栄養改善 ドックフード半分、人の食事半分を与える

             シャンプー禁止、散歩運動から帰ってから足を洗わず拭くだけとする
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